« 一人店主への道(花の下北沢編3) | トップページ | 一人店主への道(花の下北沢編5) »

2006年11月 7日 (火)

一人店主への道(花の下北沢編4)

 2003年冬。下北沢店の売上は伸び悩み、そして、スタッフ数もオープン当初の3分の2程度の人数に減っていた。

 

 その当時、下北沢店では、受付業務を行えるスタッフの絶対数が少なかったため、自然と新しい受付スタッフを育てる流れになった。そして、私にその白羽の矢が立った。

 

 受付スタッフは、“受付”と言うくらいだから、ご来店になったお客様を一番最初に接客するスタッフになる。お客様のご要望に合わせ、コースを誘導し、そして、お会計。お客様に担当する施術スタッフを付け、指示を出し、そこからは施術スタッフにバトンタッチ。簡単に言えばそんな所だろうか。

でも、実際はそれだけではなく、サロン全体がスムーズに回るようにスタッフに的確な指示を出し、時間の無駄がないように予約の管理をし、そして、その日の売上の管理もしなくてはならない。

癒しサロンとは言えども、企業であるから、各店舗ごとに年間通しての売上目標と言うものがある。一日一日の売上の積み重ねが、目標達成へと繋がる。そして、受付スタッフの采配によって、その日の売上が決まると言っても過言ではないのだ。

 

 その受付スタッフに私が抜擢された。まだサロンに入って、2ヶ月くらいの私が!?全然予測していなかった事態に、ただただ驚くばかりであった。

 

 下北沢店では、4、5人の受付スタッフがいて、ローテーションで受付に立っていた。基本的に、受付に立つ日は施術には入らない。もちろん、ご指名が入れば別だけど。

私は施術するコトが好きだ。ただ無条件に好きだ。だから、受付スタッフになると、施術に入れない日が出来ると言うコトは、本当にイヤで仕方なかった。

もちろん、自分がサロン全体を見るような立場になるコトも望んでいなかったし、大体、責任が重過ぎる。売上の管理やスタッフの管理なんて、私に出来っこない。「なんで、私が!?」という思いでいっぱいだった。とにかく、受付スタッフになるメリットが、自分には一つも見当たらなかった。

当時の私は、上の人たちから見てみれば、とてもやる気のある新人スタッフに見られていたし、どうも『落ち着いている』と思われていたようだ。そんなコト、今まで言われたコトがなかったよ!どちらかと言うと、すぐ、アワアワしてますが。そうなんすか、私、落ち着いてるんすか??という心境。

だからと言って、「やりません!」とは言えない自分もいて、周りに「やりたくなーい!」とブーブー文句を言っていた。まぁ、ホント、今となっては、こどもじみているとしか言いようがない・・・。

 

 それでも、イヤでも何でも、やらなきゃいけないような状況になった私は、やるからにはちゃんとやりたいと腹をくくった。

 

 受付スタイルには、その人それぞれの個性がある。5人いれば、5つの異なる個性がある。

何でもそうだと思うのだけど、やはり最初はお手本を参考にしながら、自分のスタイルを作っていく。私は、吉祥寺店から一緒に異動になった、とても慕っていた先輩をお手本とするコトに決めた。

その先輩の受付スタイルは、押し付けがましくなく、とても自然で、嫌味がなかった。見ているコチラもとても気持ちのよい接客だった。

先輩としても尊敬していたし、それだけでなく、何となく、コレは感覚なのだけど、私が好きな人であった。休憩時間が一緒になれば、北沢タウンホールのロビーで一緒にお弁当を食べ、仕事の愚痴だけでなく、いかに自分がモテないかと言う愚痴にもよく付き合ってもらった。そんな私の大好きな先輩は出産のため、3ヶ月後にはサロンを去るコトが決まっていた。だから一緒に働ける間に、出来るだけ多くのコトを吸収したいと思った。

 

 腹はくくってみたものの、やはり「ホントは受付なんてやりたくない。」と心では思っていて、そんな甘ったれたコトを先輩と一緒に受付に立ちながらよく話していた。

そんなとき、先輩はいつも「何でも出来た方がいいよ。その方が、絶対に自分のためになる。それに、受付出来ると手を休められるから、サロンでフルで働くのなら、施術者としても長く勤められると思うよ。」と諭してくれた。そのときは、「あぁ、そうですよね!」なんて納得したように答えていたけれど、でも実際は、「でも、施術に専念したいだモン!」と性懲りもなく、甘ったれたコトを思っていたのだった。

 

 「何でも出来た方がいいよ。」その言葉の重みを知るのは、もっともっと先の話。この頃のケツの青い私には、どうやら、理解するのにはまだまだ早過ぎたみたい。

 →次回へ続く。

 

 ♪本日のBGM・・・シアターブルック「SOUL DIVER」(アルバム「ビラコチャ」より)

|
|

« 一人店主への道(花の下北沢編3) | トップページ | 一人店主への道(花の下北沢編5) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/140865/4103910

この記事へのトラックバック一覧です: 一人店主への道(花の下北沢編4):

« 一人店主への道(花の下北沢編3) | トップページ | 一人店主への道(花の下北沢編5) »